2015年02月28日

大中寺芋 

みなさんこの野菜を見ても里芋とは思わないようです。わーい(嬉しい顔)
でも、どんな里芋かお話すると買ってくださる人が思った以上に多いです。嬉しい。
蒸上げた香りも味も食感もとてもよかったです。みそ汁。柔らかく煮えていても切角がちっとも崩れてないのです。
            大中寺芋
     IMG_0499.JPG
大中寺は鎌倉時代、夢想国師によって開山した愛鷹山のすそ野にある禅寺です。この大中寺の周辺で作られていた伝統野菜ですが、今までに市場に出回らず、次第につくられなくなり、一軒のみがたねを絶やさず作り続けてきました。最近、伝統野菜が見直され4軒になっているそうです。
今回自然村がいただきましたのは、下記の文中に出てきます井出さんのお作りになった芋です。

秋に収穫され、室にいれ、3月ころ。一番あじがまとまって美味しい時だそうです。
         お姫様の味という表現もありました。

大中寺のご住職下山光悦師がこの芋について書かれた文章の一部を紹介します。
         「里芋のおばけ」大中寺芋によせて
 里芋には、赤芽、白芽、海老芋、京芋、八頭など色々な名前がありますが、この大中寺芋ほど見事な姿できめ細かにして煮崩れしない里芋を、他所で目にしたことがありません。大きく育てると赤ん坊の頭位になります。それでは、なぜこの里芋に「大中寺」と名前がついたのでしょう。このことについて、次のような里芋にまるわる物語があります。
 明治26年(1893)、温暖な沼津に御用邸が造られました。そのことにより大正天皇を始めとしてご滞在の皇室の方がたがしばしば観梅や竹の子狩りなどのために、大中寺へお成りになりました。110年も前のことです。その折、お寺では名産の里芋をお出ししたり、お土産としても用いました。今と違って手軽に弁当の用意も出来かねた時代だったのでしょう。警備の人たちには大釜でゆでた里芋が振る舞われたたそうです。よほどお気に召されたのか、お寺には御用邸からの注文書が残されているほどです。
 こうして何時の頃からか、皇室の方がたによって、大中寺の里芋という意味で「大中寺芋」と呼ばれるようになりました。この里芋は昔、「唐の芋」とも言われたとか。唐は中国の国名ですが、珍しいというほどの意味でついた名前だと思います。
 沼津市の篤農家、・井出貞一翁は、大中寺芋の歴史とその味の優れていることに着目し、生涯、種芋を絶やすことなく作り続けてこられました。
 ほんの少し前まで私たちは結婚式を各家庭で行い、披露の宴の料理も手作りのものでしたが、その当時の若い二人の高砂の席を飾った鶴と亀の細工物は、この芋で作られたと古老から聞いたことがあります。人の情けを心の中で受け止めた頃の人々の、婚礼への願いが切に偲ばれます。この里芋を眺め祝言の席を目に浮かべてみてはいかがでしょう。
            おいしい調理法
 調理の時はh杭温度でコトコトとやさしく煮てください。決して怒らせてはいけません。不思議なほど、きめ細やかでまたりとした「里芋と八頭の中間の味」がします。
薄味に煮含め、柚子味噌やカラシを添えてアツアツの内に召し上がれ。刻み柚子を載せるとお似合いです。新聞紙に包んで暗い所におきますと、長く日持ちします。

 
posted by 自然村 at 20:07| Comment(4) | TrackBack(0) | 在来種・自家採種の野菜
この記事へのコメント
はじめまして。
静岡県沼津市に在住しております。

僕も先々週から、何度か頂戴して食しました。
とっても上品で美味しく頂きました♪
Posted by 仁藤 博明 at 2015年03月05日 18:47
仁藤様

嬉しいコメントをありがとございます!

井出さんからいただいた大中寺芋、全て売り切れて、来週また送っていただきます。

大中寺のご住職さんは素敵なかただろうと推測しています。「決して怒らせてはいけません」とか「お似合いです」といった表現はなんて素敵なんでしょう!

静岡には人に知られない美味しい在来作物がいっぱいあるんですね、

仁藤さん、お幸せです!
Posted by 自然村 at 2015年03月05日 19:24
返信コメントありがとうございます。

大中寺芋人気ですね。
どんな方が購入されているのか、とても興味しんしんです。

仰る通り、静岡には沢山ありますね。
宜しければ、今後も情報交換等させて頂ければと思っております。
Posted by 仁藤 博明 at 2015年03月08日 05:32
仁藤様

大中寺芋は普通の主婦(男性もいますが)が買ってくださいます。
声掛けしてますが、興味を示されると嬉しいです。店は在来の野菜をいろいろに販売していてその美味しさを知っている人も多いので、新しく目にする在来種野菜も食べてみようと思っていただけるのかと思います。
なにより、美味しい大中芋を販売できることが楽しくてたまらないのがいいのかも。

「こだわりのレストランなどで特別な気分で食べる」のでなく、「家庭の台所で食べる」在来の野菜をみなさんにもっと買っていただきたいと思ってます。

静岡在来作物、栽培する人が1軒でしかもほんの少ししか作っていらっしゃらないものが多いそうですね。そこに行かないと出会えない、食べられない。
店のお客さんに食べていただきたい野菜があるのですが今は叶わぬ夢のようです。いつか・・・
大中寺芋をいただけて本当に嬉しかったです。

情報交換よろしくお願いします。
Posted by 自然村 at 2015年03月09日 13:58
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/114415127

この記事へのトラックバック