2020年02月21日

平家と源氏の大根 平家大根と五木赤大根

平家大根と五木赤大根平家源氏大根.jpg

今週のお便りを紹介します。
長文ですが、岩崎さんのユーモアも散りばめられ、
種を採る農業の姿も岩崎さんの人となりも感じ取っていただけると思い、
書き写します。時間のある時に読んでいただけたら幸いです。

  平家大根から
例年なら2月終わり頃からの平家大根の収穫ですが、2月20日前にもかかわらず、もうとう立ちが始まろうとしています。
私の農園の大根の仲間の中でもいちばんに野性味のあふれた大根です。
収穫していく中で、まだふぞろいで長いもの、短いもの、大きいもの、小さいもの、
まさに多様性豊かな大根です。食味は硬目の肉質であり、からみは強くあり、特別にこの大根のもつ味に引かれているわけでもなく、又収量が特別に多いわけでもなく、その上に収穫時の土から抜き出すのに力のいる事、
こんな自然児の大根ですが、私の畑の中に生き続けてもう10年もすぎてしまった。
収穫時の引き抜く大変さ、
妻が私の大根の引き抜く姿を見て、「大根たちはあんたに恋しているのよ・・」「片手でさわるだけでコロリと土から抜けてくるのだから〜」と
 平家大根も片手で引き抜くが、他の大根と違って力が多くは入ってしまう。
この種とは宮崎県の椎葉村の椎葉くに子ばあちゃんが守ってきたものですが、守り続けてこられた人の想いがあるからこそ、種をまもりつづけられている大きな要因であります。「岩崎さん、私はこうやって50年間も、個の平家大根を守ってきたのよ・・・」この言葉が心の中に強く残っている。
平家大根を10年近く栽培してきて、つき合っていく中で、この大根から学んでいく事が多くあります。特に源氏、平家の800年以上の歴史の中で生きてきたこの大根、いや、きっとそうあってほしいと想っている。
五木の赤大根と今回は同じセットの組み合わせです。平家大根は平家の流れの中で生きたやさいで、五木の赤大根のほうは源氏の流れではと想像してしまいます。
そんなロマンを感じながら、今回もみずからが残していきたい姿の母本を、一本一本を収穫しながら選んでいきます。
土から引き出した瞬間が出合い場、その瞬間が選定の場でもある。選んだ母本を今年はどこの畑にしようかなあ・・・!と
しかし結局は昨年の場所へまたいってしまう。
この大根はとても吸込性が強いですから、収穫がすこし楽になる様にと人参タイプの姿を増しています。私の勝手な選抜をしても、すぐにそろうものでもなく、気長につき合っていくしかありません。あまりにも長い間も私の言うことを聞かない野菜は「もう種を採るのは止めるよ・・・!!」と言って脅してやろうかな・・!多様性豊かな昔ながらの野菜たちとは、とても感受性が豊かできっと守っていく人の心の動きを感じてくれるのではと思えます。
私の畑の中で母本を選んで花を咲かせ、種を実らせながら、もう10年、10回をくり返してきた、すこしづつ姿を変えながら、この平家大根の10年の生き方から何を学んできたのだろう・・・。種を守っていく、種を育てていく、種とは生き続けていきたいのだろうか・・・種を守る意味は、農業としての大切な事とは、きっと、このくり返し畑の中で生き続けている平家大根は伝えようとしているのだろうが、私がそれを受けとめるにはもうすこし時間がかかりそうです。


posted by 自然村 at 19:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 在来種・自家採種の野菜
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