自然村ではいくつかのリップクリームを通年販売していますが、
販売期間限定のリップクリームがひとつあります。
ナイアードのビーワックスクリームです。
荒れた唇の補修にも優れています。
毎年、6月初旬になって気温が高くなると、品質保持のため、全て回収され店頭からなくなります。
そして、9月末から販売が再開されます。
ナイアードビーワックスクリーム販売再開しました。

スティックタイプでなく、ハンドメイドの木の容器に入っています。綺麗な指やスパチュラにとって使います。

素敵な容器を作ることも現地の人の優れた仕事になります。
空いたボトルは小物入れに手元に置いていたい美しさです。
以下は、ナイアードHPから拝借しました。
このように、長文を紹介するのは、私やみなさんが製品の成り立ちをよく理解するためだけでなく、使っていただくみなさんがナイアードと生産者のみなさんの想い暮らしに心を寄せることができる一助になるかもしれないと思うからです。
ナイアードのスキンケア商品を肌につける時、肌に触れる掌の温かみも深く伝わるような気がします。
ビーワックスリップクリーム〜素材〜
ネパールの森の恵みを集めてきました 〜ビーワックスリップクリームの素材〜
使う素材は3つ。自然の恵みを集めて丁寧に手作りしました。
シンプルながらリッチで優しい使い心地のクリームです。
ミツロウ
1.ミツロウ(ビーワックス)
蜜蜂の巣を溶かして作られるワックスで、古くから化粧品の他、灯りや防水ワックス、クレヨンといったものに使われ、私達の生活になじみ深い素材です。ヨーロッパ等一部地域ではお菓子作りに使ったり、ミツロウでできた蜜蜂の巣をそのまま食べたりする習慣もあります。
ビーワックスリップクリームに使っているのは、ヒマラヤ山麓の森に暮らす野生の蜜蜂「ヒマラヤオオミツバチ」と「オオミツバチ」の巣からとれる2種類のミツロウ。
野生の蜜蜂の巣から採取されるミツロウは、それぞれの季節ごとに自生する植物から蜜を集めるため、色や香りが微妙に異なります。
ミツロウはビタミンB類を含み、肌をなめらかに保湿して、心地よい柔らかな感触を持続させる働きがあります。
ヒマワリの種
2.ヒマワリオイル
ヒマワリの種から採れるオイルで、肌なじみが良く軽い使用感が特徴です。
軽やかな使い心地と高いスキンケア効果が期待されることから、化粧品の原料やマッサージオイル等に利用されています。
保湿効果が高く、どんな肌質にも合うヒマワリオイルは、リップクリームにすることで、デリケートな唇をカバーし、いきいきとしたツヤをもたらします。
シャクナゲの花
3.シャクナゲの精油
ネパールにはたくさんの種類のシャクナゲが生育していますが、精油が取れるのは、およそ標高3700〜4700mという高山に咲くシャクナゲのみ。
ビーワックスリップクリームに使っているのは、学名をRhododendron anthopogonという高山シャクナゲです。学名の「ビーズを連ねたような花」という意味にふさわしく、まるで蝋かガラスでできているかのように花弁が透きとおった、清楚で上品な花を房にして咲かせます。
このシャクナゲはネパール語で金の葉の意味の「スンパテ」(スンが金、パテが葉)と呼ばれます。葉の裏が金茶色であるためです。
高山に暮らすチベット系民族のタマン族やシェルパ族の人々は、朝夕にこの枝を焚き、祈りの香としてチベット仏教の神々に捧げます。また、花を摘んで乾燥させ、バター茶に混ぜて、その蜜のような甘い香りを日々楽しむ等、ヒマラヤに生きる人々に愛されてきた伝統的な植物です。
精油を得るのに使うのは、その枝と葉。雨季の花のシーズンが終ったあと、枝や葉が十分に育った秋に、蒸留して精油を集めます。
金色をした精油は、深みのある甘さと涼感ある上品な香りで、穏やかなリラクゼーションの効果があります。
2種類のミツロウ
ヒマラヤオオミツバチ
ヒマラヤオオミツバチのミツロウ
ビーワックスリップクリームの主成分はネパールの高山に住む、「ヒマラヤオオミツバチ(Apis laboriosa)」という蜜蜂の巣からとったミツロウです。香り高く、なめらかな手触りで、リップクリームに素晴らしい使い心地と効果をもたらします。
ヒマラヤオオミツバチの体長は2pほどで胴は黒っぽい色。世界で一番大きい蜜蜂であるといわれています。
断崖絶壁に巣をかけるヒマラヤオオミツバチの巣は、ハニーハンティングによって採取され、蜂蜜やミツロウ等が利用されてきました。ハニーハンティングを行うハンターたちにとって、貴重な現金収入をもたらすものでもあります。
しかしながら、もともとヒマラヤ山麓の高山の特定の地域のみに生息域が限られるうえ、地域開発や観光客に向けたハンティングの増加、温暖化による気候の変化等の影響で、2004年以来、その個体量が減少しつつあることがわかりました。
現在、ビーワックスリップクリームにはハニーハンティングによって得られたミツロウを使わず、ヒマラヤオオミツバチの子育てが終わり、蜂が去った後の巣から得たミツロウを利用することで、ヒマラヤオオミツバチの繁殖を守っています。
オオミツバチ
オオミツバチのミツロウ
「オオミツバチ(Apis dorsata)」は「ヒマラヤオオミツバチ」に次いで、世界で二番目に大きな蜜蜂であると言われます。体長は2p弱。ヒマラヤオオミツバチとあまり変わりませんが、全体にほっそりしており、胴は一般的な蜜蜂と同じような縞模様をしています。
ネパールやインドの他、タイ、ミャンマー、ラオス、インドネシア等の東南アジアからオーストラリアにまで広く生息し、個体量も多く、種として安定しています。
ネパールではインド国境近くの南部の森に生育し、ケーワットというインド系の民族によって採集され、利用されています。
オオミツバチのミツロウは、ヒマラヤオオミツバチのミツロウより更に柔らかくなめらかな感触が特徴です。
ヒマラヤオオミツバチの個体量の減少に伴い、2004年からリップクリームの原料に加わりました。
ミツロウを作る
ミツロウは蜂蜜を除いた蜜蜂の巣を煮溶かして作ります。水を加えて煮溶かした巣を清潔なさらし布でこし、精製。こした後の液体は比重の違いで水分とミツロウとに分かれ、ミツロウに水分が残ることはありません。
ミツロウの色は、その年に蜜蜂達が蜜を集めた花の色等によって「ヒマラヤオオミツバチ」も「オオミツバチ」も、淡いクリーム色や、やや緑がかった黄色、淡いコーラルピンク等、また香りも蜂蜜のほんのりと甘い香りを基調に、時には松の葉の匂いに似たものと、多様です。
器をクリームで磨く
リップクリームを作るビーワックスリップクリームはネパールのポカラ近郊にあるパーマカルチャー※の考えを基盤に運営されているリゾート「はなのいえ」で作られています。クリーム作りは、「はなのいえ」のスタッフ全員で行います。農場やリゾートに込められる丁寧な気配りや愛情が、今度はクリームに込められるのです。
普段は違う場所で忙しく働くスタッフたちが、一同に会して同じものづくりにたずさわることは、チームワークの意識を深め、もてなしやものづくりへの質を高める気持ちを共有する大切な機会でもあります。
ヒマワリオイル、ミツロウを湯煎して液状に溶かしたところにシャクナゲの精油を加え、目の細かい晒布でこして作ったクリーム素地を器に注ぎ、冷ます。素材も作り方もとてもシンプルですが、それは簡単である、という意味ではありません。
1つ1つの工程をゆっくり丁寧に、心を込めて行うことで、素材の良さを生かしながら、なめらかで均質な手触りのクリームを作り出すのです。
出来上がったクリームはその後も、1つずつ丁寧に検品し、器をクリームで磨く、といった手間をかけて仕上げられます。
※パーマカルチャーとは、自然と人間が継続可能な環境をデザインする手法です。
手作りの木の器
パッケージのこだわり
ビーワックスリップクリームのやさしい手触りに合わせて、器も柔らかな存在感のものを、と手作りの木の器にしました。
素材には、ネパール語で「sisso シソー(別名:インディアン・ローズウッド)」と呼ばれるネパール特産の木を使っています。食器や家具、楽器、仏像等に使われてきた木材で、磨くほどに味わいのある深く落ちついた色合いに変化していきます。1つ1つろくろで切り出して作られる器は、木目や色合いが微妙に異なり、1つとして同じものはありません。使うほどに風合いが出てくるので、クリームを使い終わった後も、ピアス等の小物入れとしてお使いください。
器を作る
この器を作っているのは、カトマンズ郊外に暮らす、木工職人の一家です。
器作りはまず木を買い付けるところから始まります。木は、細い棒に形を整えてから、3ヶ月から半年かけて乾燥させます。それから、ろくろを使って棒の中から、形を削り出すように1つずつ器を作っていきます。
本体と蓋は、別の木の棒から作られます。
まず、大まかに蓋のストックを作った後、クリームを入れる本体を作ります。
本体が出来ると、その径に合わせ、先に作った蓋の内側を少しずつ削り、ぴったりと大きさが合って、外れない蓋を作ります。
ハンドメイドのため、容量10mlの規格は満たしながらも、器の口の大きさは微妙に異なります。そこで蓋もそれに合うようにろくろを使って少しずつ削りながら大きさを微調整し、器本体部分に合った大きさに仕上げなくてはなりません。
そのため、1つの器にはたった1つの蓋しか合わない、まるでオーダーメイドで作られた器のように仕上がります。
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