三島独活を再度頂きました。

江戸時代から続く干し草と藁の発酵熱で育てる伝統農法の三島独活です。
昔と今では気候や自然環境が違うといえど、こんなに手間と時間を掛けて育てる三島独活が延々と作られてきた江戸時代、明治、大正の時代の食文化の豊かさにに想いが及びます。
恐らく、かの時代、今よりもずっと高価な食材だったと思います。
独活御殿が立ったと聞いたことがあります。
けれど独活御殿が建つほどに売れて、食べられていた。
早春の一時しか食べられない三島独活を待ち焦がれていた料理人や顧客たち。
三島独活を食べなくちゃ春を越せない。なんていったりして。
ふと思ったのは、
その頃の人の寿命はずっと短かった。
ふとしたきっかけでなくなる人も多かった。死は身近にあった。
人の命のはかなさを身近に感じて生きている人は季節の移り変わりに敏感だったんじゃないか。
来年は分からない。けど今年の春は食べられた!