はじまりの味噌1kg
「はじまりの」とは?
「ぼくたちは夏に味噌をつくる」という冊子があります。
藤原みそこうじ店の野生麹菌の味噌に出会った時の喜びに増して、
「夏」に味噌を作るということに強く興味をひかれました。
一般に寒の内に味噌を仕込むことがベストだと言うのが主流ですが、私は、鈴木味噌店の鈴木徳則さんから、気温15度以上の仕込を教わって、花仕込みをお客さんに勧めて来ました。その下地があったので、藤原みそこうじ店の夏仕込みは、驚きではありましたが、割とすんなり腑に落ちた覚えがあります。
今は、夏の他の時期にも野生麹菌が採取出来ることが分かって、一年間味噌を作っておられますが、
野生麹菌の味噌を作り始めた原点の夏に仕込む「はじまりの味噌」が一年の熟成を経て数量限定で販売されています。
当店も数量限定で販売します。
夏仕込み玄米みそ自然です。
ご案内文を読むとどのような味噌か分かって頂けると思います。
長文ですが興味あればお読みください。はじまりの味噌についてだけでなく、とても大事なことが書かれていると感じます。
はじまりの味噌
今年のはじまりの味噌が仕上がりました。
今年のはじまりの味噌は、昨年のお味噌とはまた違った顔色、味わいのお味噌に仕上がりました。採取した菌もまた違うので、昨年からの一年間を表現したお味噌になっています。
お味噌は同じ原料、同じ配分で仕込んでも季節によって異なった味わいを生み出してくれます。春に仕込んだら春らしく、冬に仕込んだら冬らしいお味噌に仕上がります。はじまりの味噌は夏に仕込んでいるので夏らしい味に仕上がります。今年のお味噌は特に夏らしさを感じます。夏は疲労が溜まりやすく汗もかきやすいので、身体は酸味や塩味を求めます。はじまりの味噌は玄米みそなので、玄米特有の酸味も味わえ、今年の味噌は特にキレを感じます。旨味もありつつ、酸味もあり、程よい塩味もあり、夏バテしやすい時期にもってこいのお味噌となっております。
こんちゃん(禾さん)の作る亀の尾は年々美味しくなっているように感じます。一般的に人が美味しいと思えるお米は甘みがあり、もっちりとしているのが特徴ですが、野生菌はそれを拒みます。いわゆる人が美味しくないと感じている、味気がなくさっぱりとしていて、ボサボサしているお米こそが野生菌が求めるお米のように感じます。こんちゃんが作るお米は食べても美味しく、菌からも愛される不思議な稀有なお米だと思っています。そんな人や菌からも愛されるこんちゃんの亀の尾で味噌が仕込めることを感謝しつつ、そのポテンシャルを最大限活かしたいと思っています。菌が喜んでいると結果的に美味しいお味噌に仕上げてくれる場合が多いです。はじまりのお味噌はその代表格です。こんちゃんの作るお米や大豆と野生の菌たちが醸し出すはじまりの味噌を是非ご賞味ください。
毎年少量しか仕込んでいないので、お早めにご利用下さい。
藤原啓司(藤原みそこうじ店)
5回目となる今年のはじまりの味噌。といっても、いつものように2年前のお米と大豆です。あのときはどうだったかなと2023年の作業日誌を読み返してみると、それままで一番大変な年だったと思い出されます。それはひとえに春、下の娘が産まれた年だったからです。
父としては小さな彼女との健やかで愛おしい日々を心から喜びつつも、農家としては毎晩あまり寝られず、慢性的に体調を崩し、作業時間はとれず、田畑ではあれもこれもとままならないままに春を夏をと越えていきそのまま秋を迎えました。
収穫量としては難しい年ではあったものの、そんな中でも精一杯実ってくれた亀の尾とサチユタカに改めて強く感謝をする年でもありました。そんな穀物をつかって、信頼するわくさんがつくってくれたのがこのはじまりの味噌です。
農家のわたしが語るのもおこがましいのですが、お味噌とは日常の静かな食べものだと思います。わくさんにとっても自分にとっても他にない特別な一年一年をかけながら、誰かの日々に寄り添う当たり前をつくっている。なんだかおもしろいですよね。
そしてそれはわたしの身のまわりにあるものも同じで、誰かの特別な時間からうまれたものが自分の当たり前になっている。いいものとは、それがそうであるべき時間がきちんとかけられたものなんじゃないかなと思ったりします。お味噌の紹介文としては不思議なことを書いてしまったような気もしますが、そんなことを改めて思いました。
近藤亮一(禾)
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