2021年12月末
花芯白菜
例年より秋の干ばつにて10日遅れて収穫を迎えました。
花芯ハクサイはハクサイの仲間で半結球で収穫を迎えます。花の中心がこれから寒さがきびしくなる程に黄色が強くなります。黄金色がより強くなりますと、緑の外葉の中でより美しくなってきます。しかし、年を越えて冬の強い寒波の中ではこの芯の黄色のところが寒さに傷んでいきます。ですから、強い寒波を迎える前が、この花芯ハクサイの収穫期です。
一般的なハクサイは冬を迎えれば結球してしまいます。同じハクサイの仲間でありながら半結球、そして芯の
中まで冬の短くやさしい太陽の光を芯の中まで当てて収穫を迎える。
この姿が結球のハクサイに比べ食したときの味やおいしさを味わう事が出来る大きな要因とも思えます。今の時代にこの花芯ハクサイが栽培されなくなってしまったのは当然に思える。
花芯ハクサイと付き合ってもう永くなります。例年、畑の端へ20株程、私が気に入った姿を残して、次年度の種用に育てていきます。
花芯ハクサイとは交雑しやすい野菜で、いつも周辺の野菜の花を気にしながら場所を選定しています。
実際には20株より多く残して、その中で花が早かったりするものは除き、また枯れていくものも現れますから、その分は多目になって行きます。
この収穫の時期がいちばんによく見える時でもあります。
この花芯ハクサイにとてもよくにる野菜の仲間に大型山東菜があります。大型山東菜をそのままにどんどん株間を広げていきますと、この花芯ハクサイと同じ様に芯が黄味を帯びた姿は区別がつかない程です。大型山東菜のほうが寒さに対して強く感じます。
しかし寒さに強い分、すこし食感が硬い様に感じます。
この冬の日の中で芯が黄味を帯びるのは太陽の光が芯の中まで届きその事が漬物としておいしさを表現していくものと思えます。
花芯ハクサイとはとても美しい野菜であり又おいしさを感じるハクサイであり、その分とてもデリケートな野菜で旬が短いものです。収穫しながら背丈が低い姿からすこし高い姿があります。毎年この高い、低いの姿を迷いながらまさに人生の岐路を見る想いで見ています。
どちらにしたほうがこの花芯ハクサイをより生かせるのかと・・・?
以外にこんな時には両方の中間の姿を追い求めていったほうが後悔が少ない事が多いものです。
花芯ハクサイの花は、まさに菜の花です。半結球ですから、花が出てくるのも早く、その分立派な花を迎えます。しかし、芯の黄色のところを野鳥(ヒヨドリ)がつついて食べられる。
去年は食害の進む中であわてて周りに糸を張って防いだものです。
自然の鳥たちにとっては花芯の黄色のところとは食害しやすくすばらしい食でもある。