自然村では、ご縁をいただいて、年末から2月にかけて時々、慈姑を販売しています。
大阪府茨木市の山里の棚田の山の湧き水が流れる段に吹田慈姑の田があります。
中国原産の慈姑に比べて元来小さな吹田慈姑です。

肥料喰いの慈姑ですが、生産者さんは耕さない肥料を入れない自然農をしているので、とても小さいです。
棒を刺して慈姑の株のある所のめじるしにしていますが、生き延びるために遠くにライナーを伸ばしてそこに慈姑ができるので、
どこにあるか掘ってみないと分からないそうです。

2024年1月の慈姑田

「11月になると枯れ始めるのでそれまでに
植わっている所に目印の棒を刺しておき
この目印を頼りに掘ります。
意外な所から出て来るので結局は全面掘っています。」
それを水で洗って計量して、ポリ袋に湧き水を慈姑を入れて送ってくれています。
吹田慈姑は牧野富太郎博士が唯一の日本原産を認めた慈姑です。
高知県立牧野植物園のインスタを紹介します。
https://www.facebook.com/MakinoBotanicalGarden/posts/863978349070109/?locale=ja_JP&paipv=0&eav=AfYRpZ5hZOiD339qgJEnYJZtgOJ_P9ol12PCD9oZcJQVsKFN0fmk3DJ52CTOGioAv1M&_rdrHNK朝の連続ドラマ「らんまん」を楽しみに観たそうです。
やり取りの中で、「ノジギク」が好きだと聞きました。
「こどもの頃、六甲山高山植物園に家族で行った時、兵庫県の花ノジギクが咲いていてきれいだなと思ったことと、自分の名前に因んでいる」だそうです。
2月11日(日)大泉学園にある牧野記念庭園に行ったとき、
「ノジギク」の入った植物画のセットを販売していたので、送ろうと買い求めました。
そのことと、最終の慈姑のことで連絡したところ、
なんと、「今期掘り終わりいつもの様に送ろうと思いましたが
送料の方が高くつき、これでは申し訳なくって、16日に東京に行くので店に持っていきます。」とメールが来ました。
送料の方が高くつく・・・なんて!店に来る方が高くつく!!!
凍った畑を全面掘っても僅かな量とお金にならないことを
吹田慈姑の値打ちを分かってもらえるならという想いでやってくださっていることに感謝しかありません。
奥様のミュージカル観劇のために東京に来るということで、それならと有難くお受けしました。
初めて会うので、ちょっと緊張していらっしゃるのを待っていました。
16日朝一番でご夫妻でお越しくださいました。
リュックに吹田慈姑を入れて持ってきてくれました。

初めてお会いできました。
数年前、三島独活と吹田慈姑を訪ねて茨木市に行ったときは、
お仕事でお会いできず、三島独活の中井さんに慈姑の田んぼまで案内していただき、田んぼは訪ねることはできました。
このようなお金では報われないことをして下さっているのはどんな人だろうと思ってきましたが、ようやくお会いすることが出来ました。
また、今年の暮れに、おせちのために送って頂きます。
みなさん、是非、一度、吹田慈姑を食べてみてください。
ほんのり苦みがあってほっこりと甘いです。